歴代受賞者


第6回若山牧水賞
受賞者 河野 裕子(かわの ゆうこ) 河野裕子氏
受賞作品 歌集「歩く」歌集『歩く』(あるく)
◎発行所/青磁社
◎発行年月日/平成13年8月20日
  〜自選15首〜
・捨てばちになりてしまへず 眸のしづかな耳のよい木がわが庭にあり
・さびしさよこの世のほかの世を知らず夜の駅舎に雪を見てをり 
・白萩に白萩こぼるるひるつかた遠くまで陽が照り追憶に似る
・ああ眠いああ眠いと茶碗の中に落ちるやうにぞ子は飯を食ふ
・露地裏に夕顔咲かせて前の世は小さな無口の婆さんであった
・日と月と空にありしが昏れむとし山の方より風の吹き来る
・うすあをい大きな傘を買うて来て廊下から部屋へさして歩けり
・長くてもあと三十年しか無いよ、ああ、と君は応ふ椋の木の下 
・選歌して眠たくなれば下りてゆく階下にも一人が選歌してをり                       
・母の名は君江さんなりわれを待つ陽あたりのよい木戸口あけて
・ わが母はこのひと一人木戸口の閂閉めゐる母が母なり
・ 賢くならんでよろしと朝のパン食ひつつあなたが私に言ふ
・ 椅子の中に小さくまとまりてわたしなり入院までに何枚を書く
・ 歩くこと歩けることが大切な一日なりし病院より帰る
・ あづき煮て病む身養ふことことことこと人のこころに近づく
プロフィール 京都市左京区在住
昭和21年 熊本県生まれ
京都女子大学文学部国文科卒業
現在、歌誌「塔」、NHK学園、毎日歌壇等の選者
受賞歴
昭和 44年  『桜花の記憶』により第15回角川短歌賞受賞
昭和 52年  歌集『ひるがほ』により第21回現代歌人協会賞受賞
平成 10年  歌集『体力』により第8回河野愛子賞受賞
平成 13年  歌集『歩く』により第6回若山牧水賞受賞
作歌活動 昭和39年「コスモス」入会、昭和42年、京都の学生による同人誌「幻想派」に参加。
平成2年からは「塔」に入会し、現在「塔」選者
◎歌  集:『森のやうに獣のやうに』『ひるがほ』『桜森』 『はやりを』『紅』『歳月』『体力』『家』『歩く』
◎評論集:『体あたり現代短歌』
◎エッセイ集:『みどりの家の窓から』『現代うた景色』など



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